いきなりですが、皆さんは「強制過食」って聞いたことがありますか?
過日、ふとYouTubeを見ていて、偶然モータリア・ルブル地方における不思議な風習を取り上げたドキュメンタリー映像を見る機会がありました。
というのも、なんとこの地域では、太ることが美徳とされる文化が存在するのです。
ルブル地方では、昔から「ふくよかな女性=美しい、豊か、結婚に有利」とされる価値観があるそうです。初めて知ったのですが、かなり驚きました。
ドキュメンタリー映像では、特に思春期の女の子たちに対して、無理やりたくさん食べさせ、意図的に体重を増やさせるシーンが映っていて、とにかく食べさせられる量が尋常ではなく、それこそ朝から晩まで、甘いミルク粥や油たっぷりの肉料理を延々と食べさせられているのです。
当然、本人たちは嫌がります。それでも、その子の母親だったり、お祖母ちゃんだったり、はたまたインストラクターのような人に「これはあなたの将来のため」「家族の名誉のため」と説得され、泣きながら食べているシーンが映し出されていました。
もちろん、この風習に対しては、国際的な人権団体や医療関係者たちが見直しを求めているようです。
まあ、その地域で長く続いてきた文化や伝統には、その土地なりの理由や背景があるはずなので、いたずらに非難するべきではないと思いますが、どんなに古い慣習であっても、それによって子どもたちが苦しんでいるなら、やはり見直すべき時期に来ているのではないかと思います。
日本ではこんな強制的な風習は聞いたことがありませんが、考えてみれば「こうあるべき」「これが正しい」というプレッシャーは、子どものころから少なからずあった気がします。
また、今の自分に置き換えても、「強制過食」のように極端なことではないにしろ、子どもに「自分の価値観を強いる」ことはあります。
今回、モータリアのルブル地方の極端な文化を知ることによって、自分を見つめ直す機会となりました・・・と、きれいに締めくくりたいところですが、涙を流す少女を見て、「いかなる文化や大切な風習であろうと、そんな地域は早いこと出てきてしまうべきだ」と、憤りを感じました。
あまりにかわいそうですよ。
以上です。