いきなりですが、これはマジでやめていただきたいと思っています。
というのも、昨日は、経営者の方々が集まる会に参加する機会がありました。
当然、様々な話が出たのですが、中でも特に話題の中心になったのが、現在検討されている非上場会社の株式評価方法の見直しについてでした。
昨夜は、ほぼこの話でもちきりです。
私も含め、同族会社を経営する方々にとっては、それだけ大きな問題なのです。
私にしてはめずらしく、少し小難しい話になります。
多分、おもしろいお話ではないので、興味のないかたは、このへんで別のサイトに移動して下さい。(笑)
ただ、できるだけ簡単に説明します。
私たちのような同族会社には、上場会社と違い、市場で売買される株価がありません。
しかし、同族会社も相続や贈与などで株式を次の世代へ渡す際には、その株の価値を決めなければならないため、株価を算出することになります。
現在は、会社の規模によって評価方法が違い、比較的大きな会社は主に同業の上場会社と比較する「類似業種比準方式」(建設業なら、上場建設会社の株価や利益などを参考に算定)、小規模の会社は、会社が持つ資産から負債などを差し引く「純資産価額方式」、中規模の会社は、その二つを組み合わせて株価を算定しています。
ところが現在、この仕組みの見直しが検討されています。
背景にあるのは、特に比較的大きな会社では、「類似業種比準方式」で算出した株価が、会社の純資産価額に比べて低くなりすぎているのではないか、という問題意識です。
これについて現在、国税庁の有識者会議で議論が進められています。
ただ、まだ新しい計算方法が決まったわけではありません。
しかし、仮に現在有識者会議で議論されているような、会社が長年積み上げてきた利益や資産が、これまで以上に株価へ反映される制度になれば、相続税や贈与税の負担が大幅に増える可能性があり、同族会社の事業承継は相当厳しいものになりかねません。
会社を一生懸命経営する。
利益を出す。
借金を減らす。
内部留保を積み上げ、社員が安心して働ける強い会社をつくる。
これらは会社を経営する以上、当たり前の努力です。
ところが、その努力をすればするほど株価が上がり、次の世代へ会社を渡す際に、多額の相続税や贈与税が発生する。
これでは、「良い会社をつくった経営者ほど、事業承継に苦しむ」ということになりかねません。
そもそも会社にある現金も土地も建物も、経営者個人の財産ではありません。
これらは、会社を存続させ、社員の雇用を守り、取引先への責任を果たすための大切な財産です。
なので私は、事業承継とは、単なる個人資産の相続ではないと強く思っています。
会社を強くすればするほど、次の世代へその会社をつなぐときに、大変な苦労をすることになる。
そんな税制だけは、絶対につくってほしくありません。
日本では今、多くの中小企業が後継者問題に直面しています。
私は決して好ましいことだとは思いませんが、相続税の大きな負担を避けるため、海外へ生活や事業の拠点を移す経営者がいるとも聞きます。
国には、企業の健全な成長を妨げるのではなく、「どうすれば日本の会社を次の世代へ円滑に引き継げるのか」という視点を大切にして、この制度を慎重に議論していただきたいと思います。
今日は、めずらしく鼻息を荒くしています。
「いい会社 残してゆくなら 考えて」
真面目ブログの現場からは、以上です。
