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社会的スティグマではないにしろ 2020.5.22

 過日もお話しましたが、今回のコロナ禍おいて、これまで聞いたことの無い言葉がどんどん出て来ています。つい最近耳にするようになったのは、「社会的スティグマ」なることば。
 ネットで調べて見ると、
 ある特定の特徴をもつ個人や集団を、ある特定の病気 と誤って関連付けることを指します。感染症流行時には、特定の人々が疾患と直感的に結びつけられることによって、レッテルを張られ、固定観念を持たれ、差別を受け、阻害され、その社会的地位が損なわれることになります。
 と出ていました。
 要するに、現在耳に入ってくるのは、不幸にもコロナウィルスに感染してしまった本人はもとより、感染者の家族や勤務先、そして居住地域等々の人たちにまで、コロナ感染を理由に人道的でない言動を浴びせたり、過激な差別的行為を行うというような人がいるようですが、そのような現象を「社会的スティグマ」と言うのでしょうか?
 とても残念で悲しいことです。  
 さて、昨日もお伝えしましたが、高校野球夏の甲子園大会の中止が決定しました。これを受けて、様々なメディアに、当事者や指導者、それにお父さんやお母さん等々から、この残念な出来事について、切実な思いの意見が寄せられていました。
 その中で、もちろん全てではありませんが、気になることがありました。
 と言うのも、どこにも持って行き様の無い憤りや悲しみの訴えをSNS等に寄せていることに対して、「野球だけが特別ではない!」「自分勝手なことを言うな!」であるとか、「他にだって苦しんでいる人はたくさんいるんだ!!」と言うような類の反対意見と言うか、反論と言うか、はたまた誹謗中傷と言うか・・・。そんな投稿が目についたのです。
 もちろん、理不尽な考え方での投稿もありましたので、それに対するたしなめの意見はごもっともだと思います。
 しかし、ただただ切実な訴えと悲しみ、辛さを寄せた投稿に対しても同じような切返しが目立ったのです。
 オリンピック延期をはじめ、様々なスポーツ大会や文化的イベントの中止が余儀なくされて、世界中で悲しみや憤りを抑えきれずにいる人がいることは、今回の高校野球関係者だって理解しているはずです。
 ですから、こんな時くらいは、少しくらい怒りを発っしても、少しくらい悔しさを愚痴っても、少しくらい切なさを吐露しても、少しぐらいわがままな話をしてもいいと思うのです。
 今回のことを「社会的スティグマ」とまでは言いませんし意味合いは多少違いますが、甲子園大会が中止になってしまい悲しみに暮れる当事者の、正直な気持ちの吐露に対して、あたかも「利己主義にもほどがある!!」みたいな、少しどの過ぎるような反論と言うか、「そんな個人的な話は自重しろ!!」と「自重ポリス」見たいな意見が出ているのを見て、悲しいより、少し怖くなったと言うお話です。
 以上です。

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