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二人称複数(長野版) 2025.6.10

 いきなりですが、昨日は3人の役員と往復で1時間ほど車移動する機会がありました。

 なぜそんな話になったのかは忘れてしまいましたが、車中で、私たちの住む長野市周辺で使われる方言についての話題になったのです。

 その中でも特に、「二人称複数」の表現がやたらと多い、という話になりましたが、あらためて3人で思いついたそれらを挙げてみると、今ではほとんど使われなくなったものの、既に故人の父親や今でも一部の高齢の方々の間で使われている「二人称複数」がかなりの数にのぼることに気づきました。

 標準語における二人称複数といえば、「あなたたち」「皆さん」「皆様」あたりが一般的でしょうか。
 少し乱暴な言い方になると、「おまえら」や「貴様ら」などもあります。

 ところが、我々の地方では、たとえば、
 「おめた」「おめたち」「もんち」「うなら」「やんども」「わんだれ」・・・と、まだあるとは思うのですが、3人で出し合った中でもこれだけのバリエーションがありました。

 皆さんは、上に列記した二人称複数を聞いたことはありますか?

 もっとも、これらの表現は長野地域であっても丁寧な場面で使われることはまずありません。
 改まった挨拶やビジネスの場では、標準語と同じく「皆さん」や「皆様」が一般的です。

 しかし、身近な人との会話や、後輩などとのくだけた場面になると、やや荒っぽい二人称複数が自然と使われる場面がありました。
 「おめた」や「おめたち」は、「おまえら」だと理解できると思います。
 「もんち」は、「あの地区のもんち」や「飯島建設のもんち」のように、特定のグループに属する人々を指します。
 「うなら」は、「おまえら」よりもさらに乱暴になります。
 「やんども」は、「不良」や「やんちゃな彼ら」というニュアンス。
 「わんだれ」は、目下の人や後輩の彼らを指す表現ですが、「うなら」よりも多少柔らかい言い方です。

 いずれにしても、到底上品な言葉とは言えませんね。

 とはいえ、昔、亡き父と当社に出入りしていた職人さんとの会話の中で、とても近い関係でお互いに親しみを込めながらこれらの二人称複数を使って話していたのを思い出したりして、どこか懐かしく、同時に、失われてしまうのも寂しくも感じられたりもします。

 ただ、もしうちの娘が会話の中で自然と「おめた」「うなら」「わんだれ」とか言い出したら、倒れると思います。

 失礼しました。

 以上です。

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