いきなりですが、昨日は、学生時代の仲間とLINEでやり取りをしていました。
残念なことに「長嶋茂雄さん」がご逝去されたこともあり、我々は野球仲間ですから、LINEでも長嶋さんの話題になったのです。
さて、そのLINE相手である彼のお父さんは、元プロ野球選手です。
長嶋さんのプロ入り初試合で、4打席連続三振に打ち取った不滅の400勝投手として有名な、あの「金田正一さん」の女房役として国鉄スワローズ等で活躍された「根来広光さん」が彼のお父さんです。
根来さんは、金田さんのボールをノーサインで捕っていたことで有名な捕手。
金田さんが投げるボールは尋常ではない豪球だったので、それをノーサインで取るということは、すべてをミットの芯では受けきれません。当然取りどころが悪くなる場合が多いので、指は腫れて太くなり、骨も変形し、それこそ命懸けで体を張って捕球したそうです。
それを理解していた金田さんからの信頼は相当厚かったという話を彼から聞きました。
で、話は金田さんが長嶋さんを4打席連続三振に打ち取ったときのことです。
根来さんは、その年はまだ正捕手ではなかったそうです。
ただ、長嶋さんデビューの前日、翌日の登板が決まっていた金田さんは「長嶋には、一球たりともかすらせない!!」と根来さんに宣言したそうです。
実際翌日は、一球もかすらせなかったのを目の当たりにして、プロの意地の凄まじさを感じたと話していたそうです。
当日の長嶋さんの談話は、「ごらんの通りです。僕に力がないからああいう結果が出たんですよ。」と。
実に潔いコメントですね。
さて、気になるにはその後の長嶋さんと金田さんの対戦成績ですが、以下、
1958年(長嶋さんデビュー年)
28打数5安打 1本塁打 4打点
打率.179
通算成績
211打数66安打 18本塁打 35打点
打率.313
さすがに長嶋さん、あとはしっかりとやり返していますね。
本日記させていただいた方々は、3人とも逝去されてしまいましたが、
プロの意地が生んだ4打席連続三振。
プロの意地が育んだ通算対戦成績打率.313。
プロの意地が導いたノーサインキャッチング。
そんなすさまじいプロとしての意地の積み重ねが、伝説をつくっていくのだと、あらためて感じさせられました。
プロ中のプロとはこうなんでしょう。
合掌