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ナポレオン戦争に思いを馳せる 2019.3.27

 昨日は、大切なお客様と夕食を兼ねた打ち合わせを行いました。その際、同席された方が、ワインを持参されたのですが、なんとこのワインが5大シャトーの一つと言われる、ボルドーの「シャトー・オー・ブリオン1982年」でした。

 こんな高価なワインを持参された理由は、「本当にお世話になっているから。」「平成最後だから。」「こんな機会でないと空けないから。」そして、「このまま放っておくと酸化して黒酢になってしまう恐れがあるから。」とのこと。そこに居合わせた私は超ラッキーなやつです。

 さて、少し調べて見ると、この「オー・ブリオン」には数々の逸話があるようです。その中で、私が最も印象深かった逸話はナポレオン戦争にまつわる話でした。ナポレオン戦争とは、1803年から1815年にかけてヨーロッパ大陸全域で断続的に発生した戦争の総称ですが、開戦当初は市民革命を恐れる貴族国家諸国がフランスの共和政を敵視した事に端を発しました。しかし、解放戦争的要素が強かったはずが、フランスが勝利を重ねるうちに、占領地から徴税等の旨味を知って行く。その結果、今度は侵略戦争的要素が強まり、ナポレオン皇帝が登場した時点でその趣が決定的なものとなったと言われています。 そのナポレオンは一時期ヨーロッパの大半を征服しましたが、スペイン鎮圧とロシア遠征での敗北後は劣勢となり首都パリまで攻め込まれたところで降服。パリ条約によってナポレオン戦争は終結しました。

 そこで、この「オー・ブリオン」の登場です。「オー・ブリオン」は、なんとナポレオン戦争で敗れたフランスの救世主となったと言うのです。国の崩壊という危機に追い込まれていたフランスの外相タレーランは、敗戦国の処遇を決める1814年の「ウィーン会議」で、連日連夜、各国代表に豪華な料理とこの「オー・ブリオン」を振る舞ったそうです。その甲斐あってか、各国代表も態度を軟化させ、フランスは敗戦国でありながら領土をほとんど失うことなく乗り切ることができたと言うお話です。

 その魅力で自国の領土を守ったと言われる「オー・ブリオン」を昨夜生まれて初めて経験させて頂きました。野暮なので金額の事は申しませんが、コルクを抜いてから約1時間。私はその味の深さに絶句。それこそため息が出ました。もちろん、私は「ソムリエ」で無く「ノムリエ」ですから気の利いた感想は述べられません。しかし、当時のフランスを守ったと言われる「オー・ブリオン」に敬意を払いながら、これまで触れることのなどあり得ない、200年前のナポレオン戦争に思いを馳せるほどの歴史を感じさせて頂きました。

 なーてね。

 以上です。

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