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「桐」を栽培しろ!! 2019.2.7

 いきなりですが、76歳になる大学の先輩がいます。とても優しいのですが、とても頑固でとても一途な先輩です。過日、その先輩と久しぶりにお話しする機会がありました。

 さて、皆さんは、「桐」をご存知ですか?そうです、あの「桐の箪笥」とか「桐の箱」として使われている「桐」のことです。

 ご存知の方も多いかと思いますが、この「桐」は、耐火性や防湿性・防カビ性に優れており、昔から大切な掛け軸や骨董品を納めておく箱としてはもちろん、分厚い鉄で覆われた古い金庫でも最後の収納場所は「桐」で仕上げられているのを見かけた記憶があります。また、「桐の箪笥」に象徴されるように、「桐」は気泡質で空気を多く含んでいるので、湿気にあうと気泡の中に水分を吸収し、膨張して「桐」内部へ湿気の侵入を防ぎます。逆に乾燥時には水分を吐き出し、元通りになるため、内部は常に一定の湿度を保つことが出来るという、とても優れた材質なのです。

 そこで、先輩の話です。先輩曰く、この「桐」の国内需要が高まっていると言うのです。理由は、生産農家が極端に減少しているから。

 いつもユニークな発想する先輩は、「お前が作れ!!」と言うのです。ようは、需要が高まっているので、当社の新規事業として「桐」を栽培しろと言う指示です。昨今では、「アメリカ桐」とか「ハイブリット桐」なる早生の新種も開発され、通常の「桐」は20年~25年で成木になるようですが、この新種は4年~6年で成木になる上に、昔に比べて栽培も優しくなった。また、「桐」は農産物としての認可(←しっかりと調査していません。)されるので、例えば、市街化調整区域内の休耕田等でも栽培が可能だと言うのです。

 更に調べてみると、福島県三島町では、同町の桐材を活用し、それこそ「桐」の耐火特性を生かし官民一体で「桐」の不燃材の開発に成功。全国で初めて国土交通大臣より不燃材の認定を受けおり、今後は 玄関扉やサッシ等の高付加価値の建具として製品化し、首都圏、都市部で販売するとして、東北経済産業局の「新連携事業」の認定を受けているというケースもありました。

 そう言う面では、興味深いと言えば、興味深い話ではありました。

 「ただ先輩、いきなり桐ですか?」

 「桐の前に、私にはもう少しやることが・・・。」

 以上です。

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