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言葉と言えば 2020.5.19

 昨日の続きではありませんが、言葉と言えば、以前このブログで、春に降る季節外れの雪を「なごり雪」と普通に使っているが、実は「なごり雪」は昔からある言葉では無く、シンガーソングライターの伊勢正三さんが、名曲「なごり雪」で初めて使った言葉だったとお話したことがありました。

 ~実はこの曲を発表した当時、我が国には、「なごり雪」という言葉は存在しなかった。この時期の雪は、あくまで「名残の雪」であって、勝手にこんな言葉を作られては日本語の乱れを助長する。とまで言われた。作り手としては「の」はどうしても入れたくなかった。曲はヒットしたがモヤモヤは残った。あれから40年近くたって気象協会の「季節のことば」に「なごり雪」が選ばれたと聞き、胸のつかえが下りた気分」と語ったようです。~ 伊勢正三氏談

 そして、今回ふとしたきっかけと言うか、実は「志村けん」さんが急逝された記事の中で、「生き急ぐ」と言うことばが出て来たのです。えっ、「生き急ぐ」って、「生き」では無く、「逝き」じゃないの?と思って少し調べて見ると、字の間違えと言うより、違った情報が入って来ました。と言うのも、この「生き急ぐ」と言う言葉も、実は昔からある言葉では無かったのです。
 「生き急ぐ」を昔からあった言葉に直すと、「死に急ぐ」となるそうです。そしてこの「死に急ぐ」は、戦国時代の戦で使われた言葉で、絶対に勝てない相手に向かっていく侍を表現したのだそうです。
 で、この「いきいそぐ」の正しい漢字表記は、「生き急ぐ」だったのですが、この表現を初めて使ったのは、1981年に作詞家の松本隆さんが、南佳孝さんや井上陽水さんが歌った、「スローなブギにしてくれ」と言う、同名映画の主題歌にもなった名曲の歌詞の中で世に送り出しました。
 私と同世代の人ならこの曲も映画も知っているはずですが、当時中学生か高校1年生だった私は、都会の別世界の話しで、不良チックでいて大人の香りがして、それこそ自分には全く縁のない所の憧れを感じさせる歌であり映画だった記憶があります。
 そんな別世界の中で、

♬Want you 俺の肩を抱きしめてくれ♬
♬「生き急いだ」男の夢を憐れんで♬
 
と表現しました。

 
 で、何を言いたいかと言うと、「やはり才能のある人が、その時代の匂いを嗅ぎ取って紡ぐ表現は痺れるよな。」と言うお話です。

「名残の雪」→「なごり雪」
「死に急ぐ」→「生き急ぐ」
 同じ意味でも全く響きが違います。
 以上です。

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