いきなりですが、最近、建設現場でも「クマ避け対策」が必須になってきています。
特に、山間の現場や河川維持の現場ではクマに遭遇する確率が町場に比べて格段に高くなるため、作業開始前に重機のクラクションを鳴らしたり、電気柵を設置したり、クマ撃退スプレーを常備したり、目撃情報を全員で共有したりと、官民挙げて対策を講じています。
以前はよく使われていた爆竹やロケット花火は、火災の原因になる可能性があるため、現在は使用を控える現場が増えています。
また、以前は考えられませんでしたが、国土交通省や長野県といった発注官庁からも、具体的なクマ対策の指針が出されるようになりました。
その内容は、出没情報の事前収集、クマ鈴・ホイッスル・ラジオの使用、撃退スプレーの携行、忌避剤の活用、監視カメラや電気柵の設置、ゴミや食べ物の放置禁止、そして複数人での作業推奨など多岐にわたります。
驚くべきは、これらの対策に要する費用を工事費へ適切に計上することや、必要に応じてハンターの同行費用、箱わなの設置費用なども契約変更で対応する方針が示されている点です。
私も長年建設業に携わっていますが、まさか見積もりや積算の段階で、クマに対する安全対策費を計上する日が来るとは、夢にも思いませんでした。
さて、ここで写真をご覧ください。

こちらは、国交省の河川維持工事を担当している土木部門の社員から見せてもらった「熊よけホーン」です。
本体のボタンを見ると、なんと 「猟銃」 「猛犬」 「爆竹」 といった文字が並び、これらの音に加えてLED警告灯やLED SOSライトまで搭載されています。
そうなんです。
ボタンひとつで猟銃の轟音や猛犬の鳴き声、爆竹の音が響き渡り、光でも威嚇する仕組みになっています。 昔のクマ対策といえば、せいぜい「熊鈴」くらいしか思い浮かびませんでしたが、今やここまで進化しているのですね。
ただ、最近のクマは非常に学習能力が高いとも言われています。一度経験したことは忘れず、人間の生活パターンやゴミ出しの日、電気柵の有無、さらには箱わなの危険性まで学習するそうです。
もしクマがそこまで進化しているのなら、いっそのことさらに進化を加速させて、人間の言葉が通じるようになってくれないか……と思ってしまいます。
「人間側にもいろいろと事情があるので、どうか人里には下りてこないでください」 「何か困っていることがあれば、話を聞きますよ」 「はー、実はですね……」 なんて、お互いに話し合える関係になれたらどれほど良いでしょうか。
まあ、まずは「立入禁止」の認識から始めてもらうことになるでしょう。
失礼しました。
以上です。
