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パンダエクスプレス 2018.10.12

 空港シリーズは続きます。

 1998年冬季オリンピックが長野で開催されました。それに合わせて、当社も多くのオリンピック関連工事を請負いました。その中でも印象的だったのがNIKE(ナイキ)社から受注した、オリンピック期間中にNIKE専属のアスリートとその家族用に作られた、ゲストハウスの仕事です。

 このゲストハウスは、古い倉庫を利用して作られました。

 表向きは古い倉庫のままです。正面玄関には、NIKE社のロゴである赤の立体的な「スウッシュ」が目立たぬように貼ってあるのみ。しかし、ひとたび中に入ると、そこは近代的で手の込んだ作り込みになっていて、ゲストは、まずはそのギャップに驚きます。

 更に中に進むと、NIKE社の未発表シューズや商品がディスプレーされていたり、サッカーゲームがあったり、ビリヤードのプールが置かれていたり、くつろぎのスペースとしては、高級そうなソファーがいくつかのブースの中に据えられていて、そこでアスリートと家族、またはNIKE社のゲストが軽食やドリンクサービスが受けられるような設えになっていました。

 今で言うところの、「ヤバイ」ほど憎らしいセンスでした。

 さて、その工事の打合せと契約を兼ねて、アメリカのポートランドにあるNIKEの本社を訪ねた時のことです。同行した職員の彼は初の海外で根っからの和食党。全部で2週間ほどの滞在だったと記憶していますが、3日目でアメリカの食事にギブアップ。今はどうか知りませんが、20年前のポートランドには、現在のアメリカのようにモール毎にチャイニーズレストランとか和食屋なんかあるわけではありませんでしたから、食事の進まない彼をどうすることも出来ず、不憫に思っていました。

 滞在4日目のことです。

 思い出したのです。そう言えば、ポートランドの空港に、「パンダエクスプレス」があったことを!!「パンダエクスプレス」とは、アメリカの中華ファストフードのチェーン店です。休み時間を見計らって、早速、彼を空港の「パンダエクスプレス」に連れて行くと、ガラス越しに「チャーハン」「白ごはん」それに「焼きそば」が並んでいます。おかずも、もちろん中華です。

 彼の顔が輝きを取り戻し、目が潤んだような気がしました。

 「あっぱれポートランド国際空港!!」「あっぱれパンダエクスプレス!!」

 大袈裟ですね。()

 以上です。

 

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